Jリーグがプロ野球を革新させる。 ~球界再編から地方分権へ~ 備忘録()

author photo

Bytake0606

2018/04/15更新
213123123.jpg
ウホッ!良い写真wこの躍動感よww

球界再編とNPBの改革

激動の2004年プロ野球界


 2004年に“プロ野球再編問題”いわゆる1リーグ化騒動が起きる。
 
 近鉄、オリックス両球団の合併をきっかけに、10球団による「1リーグ制への移行」を画策する読売に反対する形で「2リーグ12球団制の維持」を主張する選手会が、プロ野球史上初のストライキを決行。

 この問題により、東北楽天イーグルスの新規参入が認められ、選手会と多くのファンの望む形で決着をする。

 しかし、問題は続く。当時存在したドラフトにおける「自由獲得枠」を利用し獲得しようとした大学生選手に対し、読売、阪神、横浜(現DeNA)の3球団がドラフト前から「栄養費」の名目で金品を渡していたことも発覚。3球団のオーナー、球団社長が辞任する。

 さらに続く。西武鉄道グループの不正経理が発覚。西武球団オーナーが辞任。ダイエー本社の経営不振から、福岡ダイエーホークスがソフトバンクに売却されるなど、プロ野球は、NPBと選手会が「プロ野球構造改革協議会」を設け、プロ野球界の“改革”に着手することとなる。

あれから「改革」は進んだか...


 セ・パ交流戦が行われるようになったことが最も具体的な変更点で、ファン視点でも野球を語るうえでのターニングポイントと言えるのだろう。
 
 それにより、読売の一極集中に支えられていたセ・リーグだけでなく、パ・リーグ各球団にも多くのファンの注目が集まるようになった。札幌、仙台、千葉、福岡と全国に広がったパ・リーグ各球団は、地域に密着したビジネスを展開をすることになる。また、人気選手の獲得と、活躍も手伝って、セ・パ両リーグの格差は接近した。

2004年選手会のNPB側への要求    

1.メジャーが導入している贅沢税の採用
贅沢税....Luxury Taxと言い、選手の年俸総額が定められた額を超えている場合、その球団から税金を徴収。徴収したものを経営の脆弱な球団に回す制度
2.高額年俸選手に対する年俸減額制限の緩和。
3.プロ野球ドラフトの完全ウェーバー方式化。
4.フリーエージェント選手移籍補償金の廃止。
5.新規参入球団の加盟料60億円譲渡から参加料30億円への見直し。
6.コミッショナーによるテレビ放映権の一括管理。


3.のドラフト制度“改革”が、ファンにとって最大の関心事だろうか。

 現在におけるプロ野球のドラフト制度は、1巡目が各球団の獲得希望選手を指名し、競合すればクジによる抽選。クジが外れた球団はまた1位を指名、競合すればまたクジを引き、各球団に1位選手が振り分けられるまで繰り返す。各球団に振り分けられたのち、2巡目以降がウェーバー制(交流戦の合計勝ち数で負けたリーグの最下位球団から順に選手を指名)という方式をとるようになった。この方式は、かなり安上がりだが、効果的な“改革”と言える。

 完全ウェーバー制にした場合、怪物と呼ばれるほどの実力を持った選手がアマ球界に現れると、ペナントレース終盤になり、ファンが興を失うと見るや、敗退行為によって最下位を狙ってくる球団が現われる事を防ぐ意図も含まれている。

 つまり、最下位になり、ドラフト1番目の指名権獲得を狙う球団が出る可能性を排除する為と言える。

 敗退行為の可能性は否定できないので1巡目だけ複数球団指名選手を抽選にするのは理に適っているうえ、ドラフトをショーと考えても抽選は残したいのであろう。

 他の要求も、1.の贅沢税の導入、6.の放映権一括管理の問題を除き、選手会もファンも、ほぼ満足できる譲歩により一定の“改革”が進んだと言える。

中央から地方へ


 贅沢税とは、かつて高い人気に支えられ、潤沢な資金を投入できる読売球団に限られていることが主要なテーマであったが、新メディア球団であるソフトバンク、楽天のように、各地域でのファンの後押しに支えられ、なおかつ旧メディア読売以上に豊富な資金を動かすことのできる親会社も現れ、贅沢税導入を主張する声も小さくなってきた。

 こうして日本のプロ野球を見渡してみると、11年には、いわゆる“清武の乱”と呼ばれる読売内部の騒動が起こり、13年には“飛ぶボール問題”や、15から16年にかけては野球賭博問題も起きるが、2006年、09年の2度のWBC優勝もあり、04年の「大騒動」以降、破壊しては再生し、順調な運営を見せているようにも見える。

中央集権的読売主義の崩壊

“野球離れ”の声とは逆相関


観客動員推移

 球場の観客動員数は順調に増加傾向で推移し“野球離れ”との声とは大きく矛盾している。“Jリーグの方が人気がある”という通説も、この点においては事実と違う。

 丼勘定だった観客動員数の正確な計測が始まったのは2005年シーズンからで、この年824万人だったパリーグの観客動員数は、11年後の2016年シーズンには35%増の1113万人に達した。ちなみにセリーグは1165万人から1384万人なので19%増である。

 余談であるが、2004年のプロ球界再編から、旧メディア読売・中日両球団にとって逆風となる。それは、新メディア球団の参入であり、逆指名制度の廃止、ウエーバー制導入と、読売は特に厳しいのではないかと思う。



首都圏視点で語り過ぎてないか


 “読売戦のテレビ中継”が圧倒的な人気番組ではなくなっただけで、野球そのものを観なくなったわけではない。

 “読売戦のテレビ中継を見なくなったから日本人は野球を観なくなった”という説は、首都圏視点過ぎるし、ネット民がテレビ視聴率に右往左往し、批判ありきで利用するのにも少し違和感を覚える。テレビなど嫌いではなかったのではないのか。嫌だから、見ないのだろう

 w話を戻します。

 最近まで、セリーグを中心に読売戦ありきで球団経営をしていた。が、読売戦から入ってくる莫大な放映権収入にあぐらをかいていたのも事実で、ドル箱が年々望めなくなったことにより、各球団は必死の改革を迫られる。

 その改革が、前述したものであり、とりわけ、2005年にパリーグから始まった球団改革によって、各球団は着実に地域に根付いた。

 ローカルでのテレビ中継では、確実に二桁の視聴率を確保できる高視聴率番組であるがゆえの悩みで、地元ネットワーク各局は全国ネットの番組との調整に苦慮しているとも聞く。これは、地域密着が進んでいると言えるし、意識高い系サッカーファンもこの点は好意的であると思う。



JリーグがNPBを革新する

その程度の理解なら受け付けない


外部リンク:
丼勘定から実数風発表へ手口が巧妙になっている観客動員発表
 うん、もちろんある話だろう。“押し紙”の認知も相当進んでいる昨今。実数発表が出鱈目でも驚かないし、テレビ視聴率すら怪しいかもしれない。

 ただ、批判ありきなら意味もないし、スポーツ文化のためにも良くもない。NPBは改正すべきところがあるのも事実だが。

 また、理解とはそうではない。僕も野球は好きだが高野連に違和感を感じるし、Jリーグに応援するチームは無いが日本代表戦はほぼ観戦している。相撲は観ないが相撲道くらいは理解もしている。競馬も好きだし、部活動ではバレーボールなどもしていた。

 競技は違えど、アスリートにおいて通ずる普遍性と言うものがあるのだと理解する。

 競技を問わずアスリートを最低限リスペクトしてこその理解であり、リスペクトしたうえで他競技を理解する事により、自身の好む競技の理解とならないか。
 
 つまり、ひとつの競技だけでの理解とは、理解とは言えないということ。

 好まない他競技を腐す行為とは、排他的で、近視眼的に好みの競技を見ることにも繋がるから、好みの競技の理解にもならないし、夜郎自大でしかない。また、その行為自体、己の好む競技を腐すことと、それほど変わらない。

 そんな、排他的で近視眼的な“夜郎自大野郎”に応援されても、好む競技のアスリートも望まないのではないか。

 理解でも、批判でもいいから、競技場に観戦しに行けばいい。気にいらなければヤジればいい。テレビ観戦やネットで完結では理解したことにはならない。そして、その程度の理解での批判なら受け付けない。

Jリーグが多様性を示した


 サッカーの地域密着や、野球の地方分権の流れは、その土地土地のスポーツ好きにもいい影響を与えていると思う。

 これは、Jリーグが地域密着をNPBに示してくれた事によると理解している。また、これらの事柄で、某読売オーナーとも戦ってくれたおかげとも思う。
 
 地方分権の流れは2004年の球界再編でひとまずの決着をみせ、野球は地方でも息づき始めた。JリーグがNPBを革新させたとも言えないか。  

 反面教師とはそう言うものかも知れない。

 もし、Jリーグが先に日本で発足していたら如何であったろうか。恐らく、日本特有のガラパゴス的な発展をしたのだろうと思う。勿論、歪んだ発展の仕方だ。どこが巨人役を買うかは知らないが、ヴェルディあたりか。

 いずれにせよ日本において、野球とサッカーは表裏でどちらが欠けても、上手くはいかない。

 やはり、相手がいてこその己の理解であるから批判ばかりすべきでは無いと考える。

関連記事:
サイトマップ -プロ野球-   
関連記事

Comments 0

Leave a reply